
目次
1.Beyondカンファレンスとは?
2.DAY1:ビジネスのど真ん中から発信する、社会を変える「宣言」
3.DAY2:個人の熱量を組織に実装する、共創のプロセスを探る
4.今後の展開
5.参考情報
1.Beyondカンファレンスとは?
今年で5回目を迎えるBeyondカンファレンス。コンセプトは「個の意志に、組織の動力を。」です。複雑化する社会課題に対し、「社会を良くしたい」という個人の願い(きれいごと)と組織の利益を対立構造ではなく、共に進化する「両輪」として社会を動かす推進力にすることを目指しました。
このコンセプトに深く共感し、共催となったのが森ビル株式会社が手掛ける「Glass Rock」です。クロスセクターで社会課題解決を目指す同施設と目的が合致し、ビジネスの中心地・虎ノ門での開催が実現しました。
今年は個人の「生煮えの企み」を持ち寄り作戦会議を行う「闇研セッション」など、個の強い思いを組織の動力へと転換させる実践的なプログラムが多数展開。
その熱気に引き寄せられ、大企業やスタートアップをはじめ、NPOなどのソーシャルセクター、学生や教育関係者、メディアまで、全国の多様な分野からのべ491名の方々にご参加いただきました!
その臨場感を伝えるレポートをダイジェストでご紹介いたします。

<開催概要>
イベント名:第5回 Beyondカンファレンス2026
日時:2026年5月15日 – 5月16日
公式サイト:https://andbeyondcompany.com/bc2026/
主催:and Beyond カンパニー
<共催>
Glass Rock
<パートナー・協賛企業>
アビームコンサルティング株式会社、株式会社日立製作所、ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社、特定非営利活動法人エティック、日本郵政株式会社、日本航空株式会社、株式会社YUIDEA、株式会社ミズ、セイノーホールディングス株式会社、ロート製薬株式会社、マネックスグループ株式会社、株式会社電通PRコンサルティング、ヤマハ発動機株式会社、NTT株式会社、一般財団法人 日本民間公益活動連携機構(JANPIA)(順不同)
2.DAY1:ビジネスのど真ん中から発信する、社会を変える「宣言」

▲DAY1タイムテーブル
初日は、公式オープニングを前に個人の「生煮えの企み」を持ち寄る『闇研セッション』から熱くスタート!
闇研とは、組織の枠組みを超え、個人の純粋な好奇心や「これがやりたい!」という内発的な動機から始まる作戦会議の場。当日はオープニング前にも関わらず続々と参加者が来場。
総勢10名の登壇者によるピッチでは「能登の漁師宿を起点とした美食倶楽部づくり」や「難病と就労をつなぐ新概念の創出」、「選挙をお祭りにするプロジェクト」など、多様なアジェンダが持ち込まれました。

▲ブレスト会議の前に登壇者は一人ずつピッチを行う
一人ずつのピッチが終了した後は、関心のある登壇者のもとに参加者が集まり車座でアイデア作戦会議。Beyondカンファレンスではお馴染みの光景です。
参加者からは「社内では出てこないアジェンダがしっかり話されており、圧倒的な熱量やメッセージ性のすごさに共感した」「話題の展開が異常なスピードで進んだ」といった声が寄せられ、そこかしこで闊達な意見や笑い声がきこえるエネルギー溢れる場になりました!


▲登壇者のブレストに参加する参加者たち
<登壇者>
吉田 友里香さん(特定非営利活動法人風テラス 事務局)
遠山 有里恵さん(株式会社ANY ME)
土屋 光子さん(NPO法人ASPJ 企画部 / NPO法人Alopecia Style Project Japan 理事長)
加藤 愛梨さん(一般社団法人We are Buddies 経営)
藤田 聡さん(うみのち株式会社 代表)
平石 智美さん(株式会社YUIDEA サステナビリティエンゲージメント部)
森 泰一郎さん(能登高校 3年生)
林 佑馬さん(輪島高校 3年生)
高村 治輝さん(一般社団法人UMF 代表理事)
重光 喬之さん(NPO法人両育わーるど 事務局)
・今年は3年後に向けた「答え合わせ」の始まりの1年

白熱した闇件セッションが終わり、大ホールに移動したら、いよいよ正式オープニングがスタートです。
まず最初に、隣同士に座る参加者がお互いのことを知るアイスブレイクの時間が設けられました。これはただ議論を聞くだけではなく、参加者同士が「対話する」ことを何よりも大切にする本カンファレンスならでは。
▲たまたま横になった参加者同士で自己紹介しあう様子
実は今年のカンファレンスは、単なる2日間のイベントで終わらせず、ここで生み出された「仮説とアクション」を社会に実装・検証していく「3か年計画の1年目」として位置づけられています。
セッションを通じて見出した個人の熱量やアイデアを組織の動力へと変換し、3年後に参加者全員で答え合わせをしようという強い意志からスタートしました。

・「未知の世界へ地図とコンパスを持って共に歩み出そう」

続いてオープニングセッションに入ります。
全国の生産者からオンラインで直接食材を購入できる「ポケットマルシェ」を運営する株式会社雨風太陽の代表・高橋博之さん、佐賀で創業112年、調剤薬局を中心に地域のニーズに合わせた事業を展開する株式会社ミズの代表取締役・溝上泰興さん、ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社の地域共創推進部・濱田奈帆子さんが登壇してくださいました。
▲濱田さん
まず語られたのは、今まさに組織の中で社会性と経済性の狭間に立ち、日々葛藤しながらも前に進もうとしている濱田さんのリアルな企業人としての吐露。
「組織が変化する時、逆風の時こそ、最後に動くのは人。制度や戦略だけでは足りない。人の熱量と意思が社会や組織を動かすと信じている」
一企業人としての等身大の言葉に強く胸を打たれた企業人は会場にたくさんいたのではないでしょうか。
▲溝上さん
そして溝上さんは本カンファレンスで仲間と交わり未知の領域に挑戦した結果、経営ビジョンやあり方が大きく変化したという熱いエピソードを語っていただきました。
「薬の売れない町を作る」
「PLやBS(利益や資産)と同じ熱意でソーシャルなインパクトを出せる会社になろう」
薬が売れることでPLやBSが充実するのは企業として当然のことですが、「それだけでは会社は続かない」と溝上さんは語ります。カンファレンスでの対話を通じて、まちを健康にし、病気を減らすというソーシャルインパクトを第一に据えるという、経営者としてのビジョンが根本から変わったと語りました。
▲高橋さん
この溝上さんによる前向きな「社会性と経済性の両立」への宣言からバトンを受け取ったのが、同じ経営者である雨風太陽創業者の高橋博之さんです。
これからの社会に必要なのは、パイを奪い合う競争ではなく、新しい価値を生み出す「冒険的世界観」だ。
高橋さんは、組織が大きな踊り場にきていることを自らの葛藤とともに語り、経営者であっても経済性と社会性を両立させることの難しさや孤独を語ります。

電波も届かずGoogleマップもない未知の世界へ踏み出すためには、自ら描いた目的地への地図と、コンパスとなる「仲間」が必要である。
未知の領域に挑むには、社内・社外の垣根を越えて仲間をみつけることが大切だと教えていただきました。
3人が、それぞれに組織と個の間で葛藤をかかえながらも前に進もうとしている言葉に、会場の熱量が高まったところで、いよいよ本格的なセッションが始まります。
・トップマネジメントセッション「いまなぜ、資本主義に社会課題解決/共創が必要なのか?」

オープニングの熱気も冷めやらぬまま、企業経営トップ層を迎えたセッションへと移りました。
トップマネジメントセッションでは、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズの笹原優子さん、SOMPOホールディングス株式会社の酒井香世子さん、エレコム株式会社の葉田甲太さんが登壇し、経営と社会課題解決のリアルを語ってくださいました。
議論の中心となったのは、社会を変える原動力である個人の強烈な熱量や覚悟。
▲左から笹原さん・酒井さん・葉田さん
「事業ができないなら会社を辞めてもいい、本気の覚悟で挑めば社内は動く」
葉田さんはこう語り、酒井さんも「PDCAのPは『パッション』」と、個人の情熱や意志の重要性に強く同調。笹原さんも「『強い覚悟』を持っているかは上司に伝わる」と共感されました。
経営トップの等身大の言葉は瞬時に会場の共感を呼び、「パッション」や「本気の覚悟」の大切さはカンファレンス全体を貫く重要なテーマに。セッション終了後はいたるところでこれらの言葉を引き合いに出しながら、感想を熱く語り合う参加者の様子が見られました。

誰もが一歩踏み出せる環境を組織がどう作るのか。深い内省と熱い共感が交差する濃密な時間となりました。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon
・ DAY1共創セッション:「都市・子ども・自然」への価値観を転換し、未来を構想する

▲トップマネジメントセッション後は3つの会場に分かれて共創セッションが行われた
ここから先は、写真で2日間を振り返ります。
トップマネジメントセッションの後、3つの部屋に別れて、それぞれのテーマで熱いトークセッションを行いました。
【#関係人口(JVP)】
「なぜ都市と地方がかきまざらないのか?」~経済合理性の非合理性、マーケットインからライフアウトへ~
都市と地方の共創を持続可能にするため「マーケットインからライフアウトへ」の転換を議論する本セッション。当日は能登半島での実践や大企業の葛藤が共有され、横展開ではなく自発的に「広がる」仕組みの重要性が語られました。参加者から「関係人口を増やす活動をしようと思った」との声も寄せられ、都市と地方の新しい関わり方を見出す時間となったようです。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon
<登壇者>
高橋 博之さん(株式会社雨風太陽 代表取締役 / JVP:Japan Vitalization Platform 発起人・代表)
上入佐 慶太さん(日本航空株式会社 JAL社内ベンチャーチーム W-PIT 能登復興事業 統括 / JVP:Japan Vitalization Platform 副代表)
原田 佳南子さん(瀬戸内ワークス株式会社 代表取締役 / 一般社団法人佐嘉再興パートナーズ)
古田 秘馬さん(株式会社umari 代表)
淺野 雅之さん(NTT-ME 取締役 経営企画部長)
平野 貴大さん(JVP)
中嶋 崇史さん(株式会社ワコム 取締役COO / 株式会社リクロスエクスパンション 代表取締役 / 株式会社球磨村森電力 代表取締役)


【#ネイチャーポジティブ】
自然と経済の両輪を回すことは可能か?〜ネイチャープレナーの実践を起点に「日本発・自然産業」を共に構想する〜
「自然と経済の両立」という問いに対し、現場の実践者による8人のピッチを起点に「日本発・自然産業」の輪郭を構想する本セッション。当日は自然と人間の「距離」の遠さが課題として浮き彫りになり、各自がその距離をどう縮めていくか、遊びなどを入口とした新たな関わり方について参加者全員で議論を深めました。参加者からは「自然と経済の距離について考えさせられた」「まずは近所の植物に注目し、都市と自然の距離を近づけてみたい」といった具体的なアクションの声も寄せられ、一人ひとりが自然との関わり方を問い直す時間となりました。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon
<登壇者>
小野 邦彦さん (株式会社坂ノ途中 代表取締役社長)
太田 直樹さん (株式会社New Stories 代表/Code for Ground/内閣官房参与)
深尾 昌峰さん (龍谷大学 副学長 / 一般財団法人ネイチャープレナー・ジャパン 代表理事)
関 隆史さん (ミドリクNbS株式会社 代表取締役社長)
加藤 拓さん (損害保険ジャパン株式会社 カルチャー変革推進部 サステナビリティ推進グループ グループリーダー)
大坂 真希さん/高橋 栞さん (国立環境研究所 気候変動適応センター)
村田 里穂さん (一般社団法人Hidamari 代表理事)
沢田 明大さん (東京建物株式会社 まちづくり推進部 FOOD&イノベーションシティ推進室 室長/Tokyo Food Institute 事務局長)
福田 晋平さん (ヤマハ発動機株式会社 技術・研究本部 共創・新ビジネス開発部 共創推進グループ リーダー リジェラボ運営責任者)
井上 知子さん (クラブツーリズム株式会社 マーケティング本部 地域共創事業部)
増村 江利子さん (NPO法人グリーンズ 編集長)



【#こども支援】
子ども支援のコンセプトを変える~「支援する」社会から「共につくる」社会へ~地域経済を担う企業・公益を目的とする企業財団が、今とるべきスタンス、担える役割を考える。
「子どもは支援する対象か」という問いから企業による子ども支援の意義を再定義する本セッション。子どもへの関わりを単なる社会貢献ではなく「未来に向けた地域と社会への超長期的な投資」と捉え直す議論が交わされました。参加者からは「子どもによって地域が活性化すると気づいた」「まずはこども食堂へ行ってみる」との声も寄せられ、地域と自らの関わり方を問い直す機会となったのではないでしょうか。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon
<登壇者>
葉田 甲太さん (エレコム株式会社 執行役員 / エレコムヘルスケア株式会社 取締役社長 / 認定NPO法人あおぞら 理事長/ 医師)
加藤 彰彦さん (教育学者 / 評論家 / ノンフィクション作家 / 横浜市立大学名誉教授 / 元沖縄大学学長 / 同大名誉教授)
中田 智也さん (三菱UFJ銀行 コーポレートバンキング企画部 調査役)
後藤 愛実さん (株式会社YUIDEA サステナビリティエンゲージメント部)
北川 幸子 (特定非営利活動法人プラットファーム 理事長 / NPO法人ETIC. and Beyondカンパニー事務局 / 株式会社doode 代表)


【#交流セッション】ネットワーキング・交流会
夕方からは同会場のホールを使い、ネットワーキング&交流会を開催。登壇者・参加者がかき混ざり、セクターを越えた者同士がお酒の力も借りてさらに熱く交流を深めました!
交流会中の飛び入りピッチをきっかけに同郷の参加者同士が意気投合し、「さっそく現地へ遊びに行こう、一緒にまち歩きをしよう!」と具体的な次の一歩が生まれるなど、新たな出会いと共創の種が芽吹く瞬間があったり、「アートとソーシャルの接点」など、普段は交わらないセクターの実践者同士が熱く語り合う姿も随所で見られ共創の種となるつながりがたくさん生まれているようでした。
明日も2日目がありますが、なかなか盛り上がって話が止まらない夜でした。



▲懇親会の様子
3.DAY2:個人の熱量を組織に実装する、共創のプロセスを探る
DAY2は、初日の余韻が残る中、参加者のリアルな振り返りから幕を開けました。
「自分の中の熱を解き放っていいんだと感じた」
「『PDCAのPはパッション』という言葉に気持ちを持っていかれた」
「ここで学んだものを組織に返し、次なるアクションへと繋げたい」
このような声が次々と挙がり、立場を超えた一体感と前進するエネルギーが会場を包み込みました。
続いて事務局から、各セッションの議論を通じて「個の意志を組織の動力にする」ための「仮説とアクション」を宣言するという宿題が投げかけられます。
そして、現場で実践し「3年後に答え合わせをしよう」という未来への約束が交わされDAY2が始まりました。
・DAY2共創セッション:AI・防災・資金循環など、現場の実装に向けたプロセスを探る

▲DAY2タイムテーブル
DAY2は計12本の共創セッションとランチタイムに闇研セッションを実施。
AIや防災、ローカルファンドなど具体的なテーマのもと、現場の葛藤に寄り添い、共創の社会実装に向けた「解像度を上げる」議論が繰り広げられました。
【#人的資本】
NTTパビリオンで実施した2,300名の社員運営は何を試み、何を残したか —企業経営のソフトレガシー
2,300名の社員によるNTTパビリオン運営を題材に、社員エンゲージメント向上と「ソフトレガシー」の可能性を紐解く本セッション。当日は運営プロセスが開示され、企業や地域が社会課題解決に活用できる共創のヒントが語られました。参加者からは「従業員目線のワクワクに触れ、自社で取り入れられることを考えたい」との声も寄せられ、組織の枠組みを飛び越えるヒントを得た方もいたのではないでしょうか。
<登壇者>
佐藤 優さん (NTT株式会社 研究開発マーケティング本部 マーケティング部門 大阪・関西万博担当 担当部長)
渡邊 淳司さん (NTT株式会社 上席特別研究員 )
小泉 愛子(NPO法人ETIC. シニア・コーディネーター)

【#実践】
社会起業家との共創体感セッション~ETIC.の起業家支援のコアに触れる
社会課題の現場に立つ起業家と企業人が混ざり合い、対話手法「知恵の車座」で起業家の悩みを議論。参加者は身を乗り出し、まるで自分の課題のように共に考えました。すっきり答えが出たわけではなく、むしろ起業家が歩む中長期プロセスの一ページを、もやもやしながら一緒に引き受ける時間。参加者からは「新たな気づきがあった」との声も寄せられ、「あなたの頑張りは私にとっても大切だ」と、立場を越えて感じ合える関係性が、静かに立ち上がっていました。
<登壇者>
武田 勇さん(オヤシル株式会社 代表取締役)
佐久間 玲奈さん(ハーモニックス合同会社 代表社員)
大嶋 明仁さん(Tomaru Medica/株式会社JinVisionary 代表取締役)
安齋 耀太さん(NPO法人WELgee 代表理事)
土屋 光子さん(NPO法人Alopecia Style Project Japan 代表理事)


【#企業フィランソロピー #エビデンス】
「休眠預金活用事業のプラットフォームが繋ぐ、 企業とソーシャルセクター ~ 届ける、支えるこころ…寄贈・寄付からの広がり~ Ⅱ」
休眠預金活用事業の仕組みや企業連携の事例を通じ、企業が社会課題解決の現場とどう繋がれるかを探る本セッション。当日は、資金支援にとどまらず多様な主体を繋ぐプラットフォームの役割や実践が共有されました。
<登壇者>
藤原 航さん(特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム 国内事業部長)
湯本 京子さん(株式会社 フェリシモ 基金事務局長)
大川 昌晴さん(一般財団法人 日本民間公益活動連携機構(JANPIA) 事務局長)
降旗 優次さん(一般財団法人 日本民間公益活動連携機構(JANPIA) 企画広報部)
太田 和正さん(一般財団法人 日本民間公益活動連携機構(JANPIA) 総務部)
石田 美奈子さん(一般財団法人 日本民間公益活動連携機構(JANPIA) 助成事業部)



【#中間支援】
「あいだ」作戦会議-アカデミア・NPO・まちづくり会社・地方議員等多様な「あいだ」を繋ぐ人たち同士の繋がりを考える
都市と地方や行政と市民など、異なる文化や言語の「あいだ」で葛藤する実践者たちの価値やスキルセットを議論する本セッション。当日は実践者のリアルな「叫び」を起点に白熱した議論が展開されました。参加した学生からも「間を繋ぐ接着剤のような役割の価値が見えづらくなる課題に気づいた」「共に新しいアイデアを創る合意形成の重要性を学んだ」との声が寄せられ、世代を越えて繋ぎ手の意義を深く共有する時間となりました。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon
<登壇者>
上入佐 慶太さん(株式会社JAL航空みらいラボ 航空事業調査研究部 )
北條 聡子さん(日本航空株式会社 W-PIT 能登復興事業ユニット)
村川 友美さん(株式会社リバー・ヴィレッジ 代表取締役)
高橋 朝美さん(一般社団法人環境パートナーシップ会議)
江口 健介さん(一般社団法人環境パートナーシップ会議)
髙田 知紀さん(兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 准教授)
杉山 高志さん(九州大学 准教授)
瀬沼 希望(NPO法人ETIC. シニア・コーディネーター)

【#こども支援】
0~10歳の、支援が“届かない”を越えよう 〜子どもの心が整う地域社会をつくるには〜
DAY1の子ども支援の共創セッションを受け、具体的に「子どもの心が整う地域」をどう作るか、アイデアを出し合うワークショップが行われました。
「いじめる側の子どもの心のケア」など、固定概念を覆す9つの仮説を基に議論が盛り上がりました。
参加者自身が子ども時代の「モヤつき」を振り返りながら、小学校区レベルで企業や地域ができる実践的なアクションを模索する時間となりました。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon

【ランチセッション】
意志ある個の企み「作戦会議」〜令和の闇研セッション〜


▲お昼のお弁当(魚・肉)を選び、参加者は足早に大ホールに足を運んだ
DAY1の熱気をそのまま引き継ぎ、2日目はお昼休みを利用した「Round 2」として開催されました。お弁当を食べながら13人の登壇者による熱いピッチに耳を傾け、その後関心ある登壇者のグループに分かれてブレストをするという斬新なスタイル。
ランチタイムにもかかわらず休むことなくセッションを行うという、参加者の圧倒的な「熱さ」が表れた時間です。
<登壇者>
安齋 耀太さん(NPO法人WELgee 代表理事)
吉田 友里香さん(特定非営利活動法人風テラス 事務局)
遠山 有里恵さん(株式会社ANY ME)
平石 智美さん(株式会社YUIDEA サステナビリティエンゲージメント部)
武田 勇さん(オヤシル株式会社 経営)
山中 昌幸さん(淡路ラボ事務局 代表)
橋本 大吾さん(一般社団法人りぷらす 代表理事)
小林 峻さん(気仙沼まち大学運営協議会 事務局)
高村 治輝さん(一般社団法人UMF 代表理事)
木村 祐輔さん(GETO Village Inc. 共同創業者 取締役 / 東日本高速道路株式会社 人事部人材育成課長)
山中 いずみさん(NEW DAWN フリーランス)
渡邊 淳司さん(NTTコミュニケーション科学基礎研究所 / NTT株式会社 研究所)
大島 草太さん(株式会社Kokage 代表取締役 / naturadistill川内村蒸溜所)


▲大ホールで行われたピッチ&ブレストの様子
【#AI】
AI時代の社会課題解決 ― 現場から考える共創とデータの可能性
生成AIの進化を背景に、社会課題解決に向けて誰もがイノベーションに参加できる可能性を探る本セッション。当日はドコモによる自治体でのAI実践事例や失敗談が共有され、AIは魔法ではなくデータ整備や育成が必要であることが語られました。参加者からは「AIによって余白を作り、人が本来やりたいことと向き合う時間を持つことが新たな価値創造に繋がる」との声も挙がり、人とAIのこれからの協働のあり方を問い直す時間となりました。
<登壇者>
笹原 優子さん(株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ 代表取締役CEO&CCO)
塚本 昌克さん(株式会社NTTドコモ クロステック開発部 複合価値創出担当部長)


【#ビジネス×政策 #地域共創 #市民参加】
Glass Rock セッション 「市民×ビジネス×政策」で地域の課題解決に挑む
社会課題を「政策デザイン×ビジネス」の両輪で解決へと導く道筋を探る本セッション。当日は、行政・企業・市民が掛け合わさることで新たな共創を生み出す手法や、実証から実装へ向かうためのリアルな知見が交わされました。組織の中で「やりたい」思いを抱える参加者に対し、同じ悩みを持つ仲間を見つけ、組織を動かす根拠や成功事例を共に探求する場としての共創の意義が語られました。
<登壇者>
栗本 拓幸さん(株式会社Liquitous 代表取締役CEO)
小林 太一さん(株式会社こまつ賑わいセンター 代表取締役)
橋本 直樹さん(Glass Rock共創コーディネーター / 株式会社Kumanomics 代表取締役社長 / ノマド政策家)
小菅 隆太さん(Glass Rock共創コーディネーター / 株式会社Grau 代表取締役)


【#フェーズフリー防災】
あなたの事業は災害時にどう活きる?企業×地域で考えるフェーズフリー共創セッション
平時の事業が有事にも機能する「フェーズフリー」を起点に、企業と防災を接続する可能性を探る本セッション。能登のリアルな声や支援事例を通じ、有事を支えるのは平時の関係性であることが共有されました。参加者から「人を救うのは人と人との関係という本質に切り込んでいた」との声も上がり、特別な備え以上に、自らの日常の暮らしや繋がりを見直す契機となる時間となったようです。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon
<登壇者>
三田 将司さん(株式会社CAMPFIRE 執行役員)
星 久美子さん(株式会社雨風太陽 法人事業本部 関係人口ユニット 部長)
國定 奈央子さん(特定非営利活動法人Chance For All)
森 進之介さん(一般社団法人能登町定住促進協議会 専務理事)


【#ローカルファンド】
地域内の循環する経済づくり~ローカルファンド構想 -三豊モデルを解剖し、30年後の未来を耕す「投資」の極意を考える-
地域事業を支える新しい資金循環をテーマに、三豊市の事例などを解剖し地域への「投資」のあり方を考える本セッション。当日は、慈善ではなく地域の生存基盤を作り変える実践的な議論が交わされました。登壇者の「自ら行動で示したい」という決意にも背中を押され、一人ひとりが自分の地域で新たな経済循環をどう生み出すか、想像をめぐらせる時間となったのではないでしょうか。
▶本セッションの詳細記事はこちら/coming soon
<登壇者>
溝上 泰興さん(株式会社ミズ 代表取締役 / 一般社団法人佐嘉再興パートナーズ 理事)
原田 佳南子さん(瀬戸内ワークス株式会社 代表取締役 / 一般社団法人佐嘉再興パートナーズ)
池田 寛人さん(株式会社ファンベースカンパニー COO兼CFO)
青柳 光昌さん(公益財団法人社会変革推進財団 専務理事)
宝楽 陸寛さん(公益財団法人泉北のまちと暮らしを考える財団 代表理事 / 一般社団法人全国コミュニティ財団協会 代表理事)

【#ネイチャーポジティブ】
地球がよろこぶ遊び発見ラボ vol.1:起業家と企むピッチ&ブレスト 〜地域の自然を五感で味わう体験が、「再生」につながる事業をどうつくる?〜 [Beyondミーティング 特別編]
「遊び」から自然再生と事業創出の可能性を探る、ピッチ&ブレスト形式の本セッション。当日は6名の実践者が問いを投げかけ、参加者同士で自由なアイデアを出し合いました。
「事業に遊び要素を持つ気軽さが伝わった」「否定せず芋づる式にアイデアが出る場を通して、自分のやりたいことに正直でいられるかに気づけた」との声が寄せられ、熱気あふれる作戦会議となりました。
▶本セッションの詳細記事はこちら
<登壇者>
大澤 哲也さん(株式会社paramita Co-Founder / 三ッ輪ホールディングス取締役経営戦略本部長)
金澤 等さん(株式会社kaneyoartstudio 代表取締役 / 漁師 / 造形作家 / 「海とミライのがっこう」発起)
嘉山 淳平さん(株式会社シテコベ 代表取締役CEO)
関山 隆一さん(NPO法人もあなキッズ自然楽校 理事長)
高山 奈々さん(合同会社シーベジタブル 事業開発マネージャー)
太刀川 晴之さん(株式会社エーゼログループ たねラボ・事業開発担当)


【#トランジション】
Xカーブで描く「次世代地域」への越境
社会の移行を示す「Xカーブ」を地図に、次世代のまちづくりを問い直す本セッション。日立市の市民共創や瀬戸内のアートによる地域振興を題材に、新システムの構築と同時に既存の強みを活かす重要性が語られました。参加者からは「新旧システムは対立構造ではなく、培ったものを生かす発想に変わった」との声が寄せられ、多様な価値観の対話を通じて地域が進化し続けるプロセスを学ぶ時間となりました。
▶本セッションの詳細記事はこちら /coming soon
<登壇者>
佐藤 真久さん(東京都市大学 教授)
本谷 拓磨さん(株式会社日立製作所 社会イノベーション事業統括本部 ひたち協働プロジェクト推進本部)
内田 真一さん(公益財団法人福武財団 助成事業部 助成セクションマネージャー)
腰塚 志乃(NPO法人ETIC. シニア・コーディネーター)

【#サステナビリティ#リジェネラティブ】
「MOTTAINAI」~世界を変える合言葉 大ブレスト会議~
「もったいない」をなくせば社会が良くなるという仮説のもと、社会に眠る「MOTTAINAI」とその解消法を探る本セッション。当日は空き家やリタイア人材など多様な切り口からアイデアが交わされました。参加者からは「一人一人の行動や概念が変わっていくと感じた」「解決策を提案できるプラットフォームを作ってほしい」との声も寄せられ、身近な視点から社会課題解決の糸口を見つける時間となりました。
▶本セッションの詳細記事はこちら

・クロージングセッション:熱狂のQV投票と、2日間の「仮説とアクション」の総括
【前半:QV投票つきピッチ大会】


▲「能登の祭りを守る学生ツアー」についてピッチをする森泰一郎さん(高校生)
カンファレンスの締めくくりとして、次なる企みを発表するピッチ大会が行われました。登壇したのは、2日間にわたる闇研セッションのアジェンダオーナーを中心に、当日の熱気から急遽立候補した「飛び込み枠」のメンバーを交えた計7名の実践者。壇上にあがり一人ずつピッチをするだけでなく、今回は登壇者を応援したい応援者も壇上にあがり、応援する熱い思いを語ってくれました。

▲子育て女性向けのキャリアイベント「ママ・リワーク」平井大輝さん(右)を応援する応援者(左)
100クレジットを自由に分配し、広く支持されることが評価される「クアドラティック・ボーティング(QV)」という投票方式を採用。
当日は132名から900票以上が集まり、参加者からは「投票形式がすごく考えられていて他でも使ってみたい」との声も寄せられました。
新たなテクノロジーを取り入れた画期的な応援の仕組みを通じ、参加者一人ひとりが課題解決に向けた実践的なアクションへと主体的に関わる時間となったのではないでしょうか。
【後半:2日間の総まとめと「仮説とアクション」の共有】
続く振り返りでは、参加者から「最終的に人を救うのは人と人との関係」「これからの組織に必要なのは人間性」「セクターの言語を翻訳して新しい答えに落とす手伝いをしたい」といった意見が交わされ、各セッションで見出された「15の仮説」が全体で共有されました。 そして、この熱をどう組織の動力へと繋げるかについて、「3つのレイヤー(個人・構造・組織/社会)」を整理。


Beyondカンファレンスはゴールではなく、共創の始まりです。
今年は「3年後の答え合わせ」に向けた始まりの1年であり、個の湧きあがったエネルギーと生まれた仮説を冷まさず、それぞれの現場で組織の動力へと変え、社会に実装していく歩みがここから始まります。今後の3か年に向けたこのメッセージを一人ひとりが受け取り、それぞれの現場へ問いを持ち帰る、次なるアクションへの起点となる2日間になりました。

・おまけ
すべてのプログラムが終了したあとの、運営スタッフ(一部)のオフショット。
立場や組織を越えて、皆さまと一緒にこの場をつくり上げることができたこと、心より感謝申し上げます!

4.今後の展開(ハレからケへ)
ここで提示された「個の意志が組織の動力となる」という仮説を、今後3年かけて実践・検証していきます。
この「ハレ(非日常)」の盛り上がりを、「ケ(日常)」の組織実装へ繋げていくため、中間支援やコミュニティの取り組みを通じた歩みも少しずつ始動。
企業の既存ルールという分厚い壁も、意志ある個人と仲間との繋がりによって少しずつ溶け出し形を変え始めているところです。
ぜひこれから共に前のめりな一歩を踏み出していきませんか?
「自社でも共創の取り組みを始めたい」「共に社会を動かす仲間になりたい」という方は、以下の公式サイトよりお気軽にご連絡ください。
5.参考情報
本カンファレンスには、大企業やスタートアップのビジネスパーソンをはじめ、NPOや財団などのソーシャルセクター、次世代を担う学生、行政、メディアまで、216の企業・団体から多様なセクターが集結しました。
立場や肩書きを越えて「個の意志」が交わり、熱気あふれる対話が生まれた2日間。アンケートからは、次なるアクションへと向かう参加者の熱い声が多数寄せられています。
満足度

※5高い・1低い
カンファレンス参加後の変化

多様な層の参加者

参加者の声
・企業人からの声
「昔持っていた熱を思い返させてもらいました。大企業社員として、地方創生ならぬ『大企業創生』をしていきたいと思います。」
・NPO・ソーシャルセクターからの声
「企業や他団体との繋がりは自団体の規模を考えて大きくは踏み出せていなかったですが、大企業を動かしているのも『ひとりひとり』なのだと気づいて、直接関係構築もできて、可能性が大きく広がったように感じています。」
・学生からの声
「『PDCAのPはパッションのP』など、熱がエネルギーになって動いているのが印象的でした。個人が動く理由は、誰かに言われたからよりも自分がそう決めたからが強くて、いかに『自分の目標』に相手が共感を選んでくれるかだという言葉が刺さりました。」
・中間支援組織からの声
「個の意思があるのに組織がジャマをするという愚痴っぽい文脈ではなく、組織を主語にした時に、結局は個の『ガンギマリ(強い熱量・覚悟)』が無いと変わらない。そして『組織』は『社会』に置き換えられるなと思いました。」
・フリーランス・個人からの声
「参加者全員が能動的に動いており、アイデアを否定するのではなく、出たアイデアからどんどん派生して芋づる式にいいアイデアが出ている場面に多く出会った。自分のアイデアが合っているか間違っているかという物差しではなく、いかに自分のやりたいことに正直でいられるかという事に気づかせてくれる機会でした。」
参考資料
▶【開催レポート】Beyondカンファレンス2025㏌淡路島を開催!淡路島に370名が組織を越えて大集合!
▶電通報| Beyondカンファレンス2025開催レポート
▶【開催レポート】Beyondカンファレンス2024|羽田イノベーションシティに727名が組織を越えて大集合!
▶産経新聞 | 能登地震の復興支援へ「都市住民ができること」 都内で「関係人口」の役割考えるイベント
(文:aBC事務局/芳賀 千尋)