未来はいつだって、
妄想からはじまる。
and Beyond Company

REPORT
2024.07.02

【開催レポート】Beyondカンファレンス2024|羽田イノベーションシティに727名が組織を越えて大集合!

2024年5月31日(金)と6月1日(土)の二日間、and Beyondカンパニーは「Beyondカンファレンス2024」を、世界につながる新しい街・羽田イノベーションシティにて開催しました。

1.Beyondカンファレンスとは?

Beyondカンファレンスは、イノベーションを創発するアントレプレナーシップ溢れる人材育成や組織の在り方、社会課題解決型の新規事業開発などが注目されるなか、企業や大学、NPOが業界や事業規模の違いを超えて連携・協働を推進するために提供されるユニークな場として設定され、今回はその第3回目となります。

テーマは「握手から、はじめよう」。複雑に絡み合い、深刻さを増す社会課題。それはあまりに大きく、「一人」や「一社」の力では解決ができません。だからこそ私たちは、組織を越えて手をつなぐ必要があります。そのための共創の場が、このBeyondカンファレンスです。

今年は世界につながる玄関口・羽田での開催ということもあり、共創の広がりを意識してより多様なテーマのセッションをご用意したところ、なんと昨年開催時の約4倍となる727名の方々にご参加いただくことができました。共創の場にお越しいただいた皆様、ありがとうございました!

<開催概要>
イベント名:第3回 Beyondカンファレンス2024
日時:2024年5月31日(金) – 6月1日(土)
公式サイト:https://andbeyondcompany.com/bc2024/
主催:and Beyond カンパニー

<共催>
羽田みらい開発株式会社、鹿島建設株式会社、日本空港ビルデング株式会社、空港施設株式会社、野村不動産パートナーズ株式会社、京浜急行電鉄株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、大和ハウス工業株式会社、富士フイルム株式会社、東京モノレール株式会社(順不同)

<パートナー・協賛企業>
セイノーホールディングス株式会社、ロート製薬株式会社、マネックスグループ株式会社、ヤマハ発動機株式会社、株式会社 竹中工務店、江崎グリコ株式会社、アビームコンサルティング株式会社、株式会社フェリシモ、株式会社YUIDEA、日本郵政株式会社、株式会社日立製作所、東京海上日動火災保険株式会社、日本航空株式会社、株式会社ミズ、ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社、エレコム株式会社、さとのば大学(順不同)

会場協賛:terminal.0 HANEDA/日本空港ビルデング、大和ハウス工業株式会社、城南信用金庫(順不同)
コンテンツ協賛:NIKKEI OFFICE PASS、一般財団法人KILTA、株式会社丹青社、株式会社電通(順不同)
メディアパートナー:株式会社電通PRコンサルティング、株式会社YUIDEA(順不同)
後援:大田区

2.DAY1:価値観を揺さぶるオープニングからスタート!

初日のプログラムは全員参加のオープニングセッションからスタートしました。その後は各テーマに分かれたセッションを実施。終了後には希望者で懇親会を行い、さらに交流を深めました。


▲DAY1タイムテーブル

・共創大転換!〜イノベーションを生む「ゆるめる」「おもしろがる」

12時からのオープニングには、早稲田大学教授の入山章栄氏、英治出版・共同創業者の原田英治氏をお迎えし、「共創大転換!〜イノベーションを生む「ゆるめる」「おもしろがる」〜」をテーマにセッションを行いました。タイトル通りのゆるやかで楽しい雰囲気の中、イノベーションや共創を生み出す仕掛けや心構えについて経営学者と実践者の視点から議論されました。

まずお話いただいたのは、英治出版の取り組みについて。出版を「著者を応援する仕事」と捉える英治出版は、日本の出版業界におけるイノベーター的存在です。世界中で愛読される某マネジメント誌も、特に意識している出版社としてその名をあげていると入山氏は補足しました。


▲入山章栄 氏/早稲田大学 教授

組織のあり方自体も革新的です。「企画会議では一人が熱くプレゼンし、社員全員が賛成しないと出版が決まらない」「社員全員が毎年必ず海外出張に行く」など、他にはない仕組みを導入する背景には、このような考え方があるそうです。

「仲間とつくる現実は、自分の理想を超えていく」

原田氏は、周りの仲間たちと創造力を重ね合わせることでセレンディピティ=「偶然の産物」を生み出すことを大切にされています。「会議室でずっと話していてもイノベーションは起きません。一見関係のなさそうな場所に行ったり、多くの人に会ったりすることで、本来意図していなかったところに価値を見出し、もともと描いていた理想を越えていくことができる」と教えていただきました。


▲原田英治 氏/英治出版 共同創業者

握手から始めて、セレンディピティを起こそう

続いて「握手から、はじめよう」という今回のテーマに沿って、偶然隣になった人と握手を交わしながら自己紹介をしました。共通点を見出しながらお互いの思いを楽しく語り合う姿が至るところで見られ、きっとどこかでセレンディピティが起こっていたのではないでしょうか。

イノベーションは計画しても生まれない

最後に参加者の方から「セレンディピティが起きる確率をあげるには?」という質問があり、入山氏はこのように答えました。

「特に大企業はこのような発想になりやすいものですが、実はイノベーションはあまり計画しない方がよいです。イノベーションが計画的に作れるならば、皆さんもう作っていますよね。それよりも何を成し遂げたいのかビジョンを考えることが大事ではないでしょうか。イノベーションは道具であり、振り返った結果に見つかるだけのものですから。本日皆さんが参加されたのは、何か面白いことをやりたいからだと思います。この場のセレンディピティを、好奇心を持って楽しんでください!」と、参加者の背中を押していただきました。

・握手から、はじめよう。特別セッション

続いて、この場を主催するand Beyond カンパニー(以下aBC)によるセッションへと移りました。aBCは「意志ある挑戦があふれる社会を創る」という使命に共感した企業・NPOを中心に、2017年から活動している共創コンソーシアムです。

発足当時よりaBCの取り組みを推進いただいているパートナー企業のセイノーホールディングス株式会社様とロート製薬株式会社様に「aBCが変わります」というテーマのもと今後の構想について、参加者全員に向けてプレゼンテーションを行っていただきました。

後半はゆるやかに参加者同士の理解を進める時間です。司会のお二人がslidoというツールを使って参加者の回答をリアルタイムに可視化していきます。「カンファレンスで深めたい興味・テーマは?」という質問対しては、「共創」を中心に多様なテーマが回答として寄せられました。


ここから先は、写真で2日間を振り返ります。4つの部屋に別れて、それぞれのテーマでトークセッションや作戦会議を行いました。

・トークセッション:能登から日本社会の在り方を問う

過疎化・高齢化が進む半島部での震災は、多くの問いを我々に投げかけています。人口減少化において今後の維持管理が困難になっていく社会インフラを、どこまでどのように復旧させていくべきなのか。祭りや自治をどのように維持していくのか。生業や産業をどのように再構築していくのかなど様々な問いについて、3名の方々にメッセージをいただきました。

<登壇者>
高橋博之 氏(株式会社雨風太陽 代表取締役)
森山奈美 氏(能登復興ネットワーク 事務局長 / 株式会社御祓川 代表取締役)
西廣淳 氏(国立研究開発法人国立環境研究所 気候変動適応センター 副センター長)


・作戦会議:能登の復旧・復興をともに考える

人口減少の加速がさらに予測される中、能登半島の復興において金沢や東京・大阪等の都市部からの関係人口が重要になっていきます。能登・金沢を中心に復旧復興に向けて動かれている地元リーダーや外部から関わる方々より、目指したいこと、現状の課題等についてお話をいただき、集まった方々とともに何ができるかを考えていきました。

<登壇者>
森山奈美 氏(能登復興ネットワーク 事務局長 / 株式会社御祓川 代表取締役)<石川県七尾市>
伊藤紗恵 氏、橋本勝太 氏(奥能登ブリッジ/合同会社CとH 共同創業者・CEO)<石川県珠洲市>
足袋抜豪 氏(みんなの馬株式会社. 代表取締役CEO)<石川県珠洲市>
仁志出憲聖 氏(一般社団法人第3職員室 理事)<石川県金沢市>
林俊伍 氏(株式会社こみんぐる 取締役 / 現代集落 主宰)<石川県珠洲市>
森進之介 氏(能登町移住コーディネーター《能登町定住促進協議会》)<石川県能登町>
山本亮 氏(のと復耕ラボ 代表)<石川県輪島市>
酒井可奈子 氏(株式会社御祓川 東京コーディネーター)<石川県七尾市>


・関係人口の桁を変える戦略会議

国土交通省でも、本格的に「二地域居住推進」に関する法案の議論が始まっています。その流れも受けつつ、能登を関係人口の先進地としながら、関係人口の桁を変えていくような大きなうねりにしていくためにはどうしたらいいか、参加者一人ひとりができるアクションをともに考えました。

<登壇者>
高橋博之 氏(株式会社雨風太陽 代表取締役)
上入佐慶太 氏(日本航空株式会社)
三善由幸 氏(国土交通省 国土政策局広域地方政策課長)
大竹悠介 氏(株式会社丹青社 マーケティング・サステナビリティ統括部 地域創生支援室)
東井孝允 氏(株式会社メディアジーン/穴水町出身)
小口貴子 氏(元スケルトン選手(平昌五輪出場)/輪島市出身)
田野倉正規 氏(CCCMKホールディングス株式会社 CCCマーケティング総合研究所 戦略コンサルティング)


・能登復興からこれからの防災・災害支援を考える戦略会議

能登半島地震と、その緊急支援・復旧・復興のプロセスから、今後の災害支援・復旧復興の課題がまた様々に見えてきました。平時と有事を繋げるフェーズフリーの考え方の重要性や、過疎地域における社会インフラ維持の問題、地域におけるコーディネート機能・ハブ機能の重要性とその役割を支える全国ネットワークの展望、さらには被災事業者がどのようにリソースを調達しながら新たな事業創出への歩みを進めていくのか。様々なテーマについて分科会形式で意見交換を行いました。

<登壇者>
多田健太郎 氏(和倉温泉 多田屋 代表取締役社長)<石川県七尾市>
西田継 氏(山梨大学 国際流域環境研究センター)
中山勇魚 氏、川合福太郎 氏(NPO法人Chance for All 代表理事)
森山奈美 氏(能登復興ネットワーク 事務局長 / 株式会社御祓川 代表取締役)
加藤遼 氏(パソナJOB HUB ソーシャルイノベーション部長 / Wasshoi Lab シニアフェロー)
緒方康浩 氏(いしかわ地域おこし協力隊ネットワーク代表)
中川玄洋 氏(NPO法人bankup 代表理事 / チャレンジコミュニティプロジェクト防災チーム)他
須田紘彬 氏 (株式会社なんで・なんで 代表取締役)
南田修司 氏(NPO法人G-net 代表理事)


・第一回PLANET KEEPERSギャザリング〜地球環境の再生・ネイチャーポジティブの担い手100人会議〜

気候変動、生物多様性危機における深刻な日本の状況に対し、世界や国が動くのを待つのではなく、自分がやるんだと飛び込み実践しているリーダーや実践者たちと共に、様々なステークホルダーのみなさんとこの領域の未来を議論しました。

<キーノート:生物多様性をめぐる現在地と展望 登壇者>
内藤由理 氏(WWFジャパン 環境サステナビリティリーダー開発グループ)
森章 氏(東京大学 先端科学技術研究センター 生物多様性・生態系サービス分野 教授)
松崎光弘 氏(株式会社エーゼログループ Chief Research Officer/創発推進本部 本部長)

<実践者のピッチ&ともに考えるシャッフルカフェ 登壇者>
亀山貴一 氏(一般社団法人はまのね 代表理事)
川鍋一樹 氏(一般社団法人フィッシャーマンジャパン)
太齋彰浩 氏(一般社団法人サステナビリティセンター 代表理事)
関隆史 氏(ミドリクNbS株式会社 代表取締役)
渋川駿伍 氏(株式会社National Park Solutions)
山本幸 氏(公益財団法人知床財団 事業部 事業部長)
廣田諒 氏(株式会社ビーコン 代表取締役)
横田恵美 氏(NPO法人クリーンオーシャンアンサンブル 理事)
若林福成 氏(やまね酒造株式会社 代表取締役)
許斐有希 氏(いきもの倶楽部KONOMI)
三宅紘一郎 氏(株式会社ナオライ 代表取締役)
関山隆一 氏(NPO法人もあなキッズ自然楽校 代表理事)
中島弘貴 氏(東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻 特任講師)
安家叶子 氏(認定NPO法人 Japan Wildlife Conservation Society(JWCS)/公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES))
田丸悟郎 氏(一般財団法人 社会変革推進財団(SIIF))
榎本さやか 氏(FOR A BETTER OCEAN miura 代表)
田島大輔 氏(田島山業株式会社 取締役)
奥川季花 氏(株式会社ソマノベース 代表取締役)
内山彰 氏(一般社団法人阿蘇のあか牛・草原牛プロジェクト)
蓑茂雄二郎 氏(株式会社竹中工務店)
太刀川晴之 氏(株式会社エーゼログループ)
尾崎康隆 氏(一般財団法人もりとみず基金)
大澤哲也 氏(株式会社paramita 代表取締役/三ッ輪ホールディングス株式会社 取締役経営戦略本部長)


・イノベーションを起こす企業間共創とは? point 0 marunouchi と terminal.0の舞台裏

オープン・イノベーションの新しい形ともいえるこれらの取り組みについて、両方のコンソーシアムに参画している丹青社、point 0 marunouchi の運営や「terminal.0 HANEDA」の施設運営ならびに共創活動支援を担う株式会社point 0、「terminal.0 HANEDA」の事業主であり、異業種連携に積極的に取り組んでいる株式会社日本空港ビルデングの3社の視点で紹介いただきました。

<登壇者>
菅波紀宏 氏(株式会社丹青社 マーケティング・サステナビリティ統括部 マーケティング部 部長)
豊澄幸太郎 氏(株式会社point0 取締役副社長)
池田篤 氏(日本空港ビルデング株式会社 事業開発推進本部 事業開発部 事業開発課 副課長)

・個人の自己実現/ウェルビーイングを会社の枠組みを超えて応援するには?

4年間実施しているセイノーホールディングス×マネックスグループの「社長を交換する-たすき掛けプロジェクト」を題材にしながら、企業が取り組むべき具体的な戦略やベストプラクティスを越境学習の専門家である石山恒貴先生(法政大学大学院教授)と共に取り上げていただきました。

<登壇者>
石山恒貴 教授(法政大学大学院 政策創造研究科)
渡邉久人 氏(セイノーホールディングス株式会社 執行役員コーポレート推進部・人事部・サステナビリティ推進部担当 人事部)
永井由美 氏(マネックスグループ株式会社 執行役員 人事部長)
武田恵理子 氏(マネックスグループ株式会社 人事部マネジャー)

・羽田イノベーションシティの居酒屋にて懇親会

任意参加であるにも関わらず大変多くの皆様が懇親会に参加いただきました。会場は、羽田イノベーションシティ内のGURUNAVI FOODHALL WYE (グルナビ フードホール ワイ)です。お酒の力も借りて日中以上にゆるやかに組織の壁を越えて交流を楽しみました!

2.DAY2:様々なテーマでの意見交流/ディスカッション!

DAY2では、DAY1での協議内容をさらに深めるために、より具体的なテーマに分かれてセッションを実施しました。最後には、参加者全員でBeyondミーティングを実施しました。


▲DAY2タイムテーブル

・大人も子どもも役に立つ!多様性を知るための「考え方の考え方」公開授業

子どもの学びを知り尽くしている教育のプロ 大熊先生(小金井市教育委員会教育長)と、アイディアを生み出すことに長けたクリエイターチーム「チームコマ犬」がつくった「考え方の考え方」を体験するプログラムを開催しました。参加者はグループになり、気になる「決めつけ」とその解決策を考えて、物語にして発表し合うワークに取り組みました。

<登壇者>
大熊雅士氏(小金井市教育委員会教育長)
株式会社電通 クリエーター&プランナー


・子どもと大人がごちゃまぜで教育をよりよくするサービスをつくろう!

組織を超えた共創空間で、教育をよりよくする新しいサービスを作ろう!というテーマでアイデアソンを実施しました。年齢や組織の枠を超え、学校の先生、行政職員、企業人など多様な大人、小中高生から大学生までの学生の方々も交え、学校教育をゆるくかつ面白く、よりよくするサービスを議論しました。

<登壇者>
河野 翔一氏(私立通信制高校教諭。バングラデシュにて2校の学校を運営。Venture Cafe Tokyo アンバサダー)
吉川 佳佑氏(株式会社ガイアックス スタートアップスタジオ事業部 マネージャー・起業家教育事業 責任者)


・もっと社会が補助犬に「ウェルカム!」になるアイデアとは? Q&I体験

「”Q&I”(Question&Idea)」の考えのもと、社会課題解決のための”答え”ではなく、「まずは自由に、楽しくアイデアを出してみよう」という姿勢で、社会課題解決に繋がる問いとアイデアを生み出す体験を実施しました。セッションでは、実際の事例(補助犬の啓発)をテーマに参加者と一緒に、アイデア出しを実施しました。

<登壇者>
白石愛美 氏(株式会社Amplify Asia 代表取締役 コーポレートコミュニケーション コンサルタント)
橋爪智子 氏(日本補助犬情報センター《旧・日本介助犬アカデミー》 専務理事兼事務局長)
大村哲史 氏(株式会社YUIDEA / Sustainability Consulting)


・能登半島地震からの今と未来を語る

能登半島地震の発災から5ヶ月たった今。能登で暮らし、能登で取り組む方々をお招きし、これまで能登では何が行われ、そしていまどのような状況なのか。ここからどんな未来を見据えているのか。どんな関わりしろがあるのか。

当たり前にあった街の景色や場所、催し物がなくなってしまったこと、なくなったことに嘆くのではなく、少しでも前に進もうと取り組まれていること、その取り組みに対してどのような関わりができるのかを発表いただきました。

<登壇者>
森山奈美 氏(株式会社御祓川 代表取締役)<石川県七尾市>
伊藤紗恵 氏、橋本勝太 氏(奥能登ブリッジ/合同会社CとH 共同創業者・CEO)<石川県珠洲市>
足袋抜豪 氏(みんなの馬株式会社. 代表取締役CEO)<石川県珠洲市>
仁志出憲聖 氏(一般社団法人第3職員室 理事)<石川県金沢市> 
林俊伍 氏(株式会社こみんぐる 取締役 / 現代集落 主宰)<石川県珠洲市>
小川勝則 氏(宇出津新村新友会)<石川県能登町>
山本亮 氏(のと復興ラボ 代表)<輪島市>


・能登との関わりを考える座談会

「これからの能登をどうしていくか。」をテーマに、能登との関わりを参加者と一緒に考える座談会を開催しました。正月に帰省している時に被災を経験された能登出身者の方々も交え、能登にいる家族や地域のケアをどうすればいいのか、遠隔からどう関わればいいのか、一歩踏み出した方々のお話も交えて、意見交流をしました。

<登壇者>
東井孝允 氏(株式会社メディアジーン/穴水町出身)
笹谷将貴 氏(株式会社雨風太陽/輪島市出身)
青地美帆 氏(東京輪島会 事務局長/輪島市出身)
谷一浩平 氏(一般社団法人NOTORN/七尾市出身)
沼田汐里 氏(VUILD株式会社/羽咋市出身)


・企業の共創戦略:自然災害でも“つながりつづける”会社の作り方

自然災害の頻発化・激甚化により、企業が抱える災害リスクが多様化し、企業を取り巻く社会課題も多様化・複雑化しています。東京海上ディーアールとアビームコンサルティングにて、社会課題化する減災・防災、サプライチェーンリスクの”今”を解説し、その解決に向けたデジタルを活用した取り組みを、実際にデジタルツールのデモを行い、紹介しました。

<登壇者>
工藤 智宏 氏(東京海上ディーアール株式会社 企業財産本部データビジネス創発ユニットユニットリーダー / Chainableプロダクトオーナー)
佐竹 祐哉 氏(東京海上ディーアール株式会社 企業財産本部 データビジネス創発ユニット)
下田 友嗣 氏(アビームコンサルティング株式会社 デジタルテクノロジービジネスユニット デザイン X アーキテクトセクター)
辻 祥史 氏(アビームコンサルティング株式会社 デジタルテクノロジービジネスユニット デザイン X アーキテクトセクター)


・市民主導型の被災者支援プラットフォームを共創しよう!

東京海上日動、Smart Supply Vision、アビームコンサルティングでスタートした市民参加型のWeb支援プラットフォーム”スマートサプライ”を活用した「ささえあい」のプロジェクト。本取組にかける想いや、直近の能登半島地震での取組を紹介し、災害時で困ること・実際にあったら嬉しい支援を参加者を交えて議論し、「ささえあい」のネットワーク拡大を行いました。

<登壇者>
西田圭 氏(東京海上日動火災保険株式会社 損害サービス業務部 戦略推進チーム 担当課長)
矢崎淳一 氏(一般社団法人Smart Supply Vision 代表理事)
佐伯 相吉 氏(アビームコンサルティング株式会社 金融ビジネスユニット)


・「赤字事業はやらない」は正しいのか?企業が社会課題解決に関わる新しい方法を考える(前半/後半)

前半セッションでは、社会課題解決を事業として推進するソニーグループ株式会社のCSV事業室を事例として取り上げ、その取り組みや、企業として社会課題解決を事業化するロジックなどを紹介しました。後半セッションは、参加者が抱える課題感を織り交ぜながら、企業が社会課題解決に関わる新たなアプローチを議論しました。

<登壇者>
石川 洋人 氏(ソニーグループ株式会社 事業開発部門 CSV事業室 室長 / Takeoff Point 執行役社長)

・社会のすき間を埋めるための企業とローカルの共創戦略

様々な地域における日本郵政グループ・楽天グループ株式会社・パナソニック株式会社の取組事例を踏まえ、三社それぞれの強み、進め方、地域に対する向き合い方の共通点や差異点を深掘りし、企業とローカルとの共創の在り方を議論しました。

<登壇者>
三好達也 氏(日本郵政株式会社 事業共創部)

平山優 氏(楽天グループ株式会社 楽天シニア 事業長)
2009年楽天株式会社に入社。ECサービスの開発・運用を担当した後に、いくつかの新規サービスの立ち上げに従事。2018年から「楽天シニア」を企画し事業を立ち上げ、2019年6月にサービスをローンチ。

飯田恵大 氏(パナソニック ホールディングス株式会社 プラットフォーム本部 総括担当)2007年に松下電器産業(現パナソニック)に入社し、エンジニアとしてデジタル家電開発に携わった後、2015年からはAI/IoT/Web3.0などデジタル技術を活用した様々な新規事業開発に従事し、現在は地域活性化ソリューションを手掛けている。


・企業の共創戦略:次の100年のためにイノベーションを育む~100年企業が挑む、新たな一歩への挑戦公開作戦会議

佐賀の地で100年以上「薬屋」を経営する株式会社ミズが、実際にコトを動かし始めて感じる気づきや越えていくべき壁、ありたい姿を溝上氏(株式会社ミズ 代表取締役)の視点から発表し、地域や企業でイノベーションを興してきた「仕掛人」を交え、企業の次の100年を育むための公開戦略会議を実施しました。

<登壇者>
溝上泰興 氏(株式会社ミズ 代表取締役)
原大祐 氏(Co.Lab 代表取締役、NPO法人西湘をあそぶ会 代表理事)
戸崎亘 氏(ロート製薬株式会社)
日出間真理子 氏(NPO法人ETIC.コーディネーター)


・ともに考える、関係人口拡大のために「フレキシブルワーク」ができること

メディア・大企業・スタートアップで、新規事業や起業というかたちで「より自由で豊かな働き方の実現」に挑むメンバーたちが、関係人口拡大に向けたさらなる共創のために、参加者を交えて、”フレキシブルワーク”と”関係人口”の拡大に向けた議論を実施しました。

<登壇者>
重原圭 氏(日本経済新聞社 人財・教育事業ユニット 副ユニット長 ワークシフトソリューション統括ディレクター)
川元一峰 氏(東急 ホスピタリティ事業部 事業戦略グループ 主査)/東急TsugiTsugiチーム
石井宏司 氏(パーソルキャリア 経営戦略本部ゼネラルマネジャー)
田中祐樹 氏(トレジャーフット 代表取締役社長)

・さとのば大学と共に地域から日本を盛り上げる ~地域と世代を越境し、学び合うコミュニティを共創する~

さとのば大学で実施されているプログラム(日本全国の魅力的な15地域と連携し、これからの時代を創っていく為の学びのプログラム)について、日常の同じ組織での学びから越境し、普段混ざり合うことの少ない社会人・大学生・高校生の多世代で学び合う価値にひかりをあて、魅力的な地域をフィールドに価値を創出するプログラムを紹介しました。

<登壇者>
玉田勝司 氏(株式会社アスノオト、さとのば大学)


・SATOYAMAツーリズムのインパクトモデル検討会

自然と共生した地域づくりや人づくりに必要な投資や資金を、ツーリズムを通して賄っていく仕組みを作るべく、まずは、検討中であるインパクトモデル(島根県雲南市を事例にインバウンドの影響を加味したインパクトモデル)を紹介し、今後の展開について参加者を交え意見交流を実施しました。

<登壇者>
白石章二 氏(ヤマハ発動機株式会社)

・Healthcare Hackers Meeting〜”医療・ヘルスケア”の担い手が集うピッチ&交流会〜

”医療・ヘルスケア”を軸に事業や取り組みを行う起業家・研究者・企業人が登壇し、それぞれの最前線をシェアし合う交流会を実施しました。”人の”生きる”に寄り添うというルーツを持った参加者も交え、ピッチテーマをもとに意見交換をしました。

<登壇者>
▼キーノートセッション
川原尚行 氏(認定NPO法人ロシナンテス 理事長)
葉田甲太 氏(エレコムヘルスケア株式会社 取締役社長/認定NPO法人あおぞら 理事長)
長谷川裕 氏(三菱UFJリサーチ& コンサルティング株式会社 主任研究員)
猪村真由 氏(一般社団法人Child Play Lab. 代表理事)
中原陽 氏 (株式会社Pleap 代表取締役CSO)

▼連続プレイヤーズピッチ(順不同)
稲垣大輔 氏(株式会社Redge 代表取締役社長)
澤田優香 氏(株式会社OPERe 代表取締役)
中原陽 氏 (株式会社Pleap 代表取締役CSO)
松下結妃 氏(一般社団法人Allyable 代表理事)
松岡磨衣子 氏(株式会社Medited 代表取締役)
下村真代 氏(一般社団法人wreath 代表理事)
中川悠樹 氏(NPO法人AYA 代表理事)
武田勇 氏(オヤシル株式会社)
髙瀬叶愛 氏
伊藤彰浩 氏(株式会社MEDI-TRAIN 代表取締役)
猪村真由 氏(一般社団法人Child Play Lab. 代表理事)


・社員の気軽な越境体験“Beyonders”

ロート製薬株式会社、アビームコンサルティング株式会社、NPO法人ETIC.の三社で企画・運営をしている『Beyonders』。組織のマネジメント目線、プログラムの担当者目線、参加した社員の目線、それぞれの立場から社員が共創を体験することで得られることを紹介し、今後の活かし方を議論しました。

<登壇者>
河合将樹 氏(株式会社UNERI 代表取締役CEO)
須田仁之 氏
井田幸男 氏(一般財団法人KILTA 曽爾プレイフルジャーニーPJ/コクヨ株式会社サステナビリティ推進室理事)
森岡 侑大 氏(ABeamConsulting株式会社 顧客価値創造 戦略ユニット シニアコンサルタント)

・誰もが挑戦、誰もが応援。Beyondミーティング!

セッションの最後には、カンファレンス参加者全員で、課題解決に取り組む、またこれから取り組みたいと考える挑戦者を応援する立場で、知恵やアイデアを出し合う「Beyondミーティング」を開催しました。



・その他


▲会場の外では、能登に関連する商品の販売や輪投げ等のブースも出展


▲災害義援金の募金活動(岸大貴選手、中川真依選手、小口貴子選手、松平賢ニ選手)

・クロージング

クロージングでは、第3回のカンファレンスを通して感じたことや得られたことを参加者同士で意見交換しました。普段の生活では関わらないような社会に対して熱い想いを持った人たちとの交流を通じて、日々の生き方や考え方を見つめ直すきっかけとなった等のコメントが発表されました。

4.参加者の声

皆様にご記入いただいたアンケートから、参加者の声を抜粋してお伝えします。なお「今後の活動に役立つ視点が得られましたか?」「新しい出会いがありましたか?」という質問に対しては、「はい」と答えて下さった方が100%でした。たくさんの温かい声をいただき、本当にありがとうございます。

<社会人の皆様より>
「たくさんの人の熱い思いを聞けて、自分も燃えてきた!️」(20代/自治体・行政)
「握手から始められたので、周りの人と共感できることが多かった!」(40代/会社員)
「すぐにアクションに繋げられそうなアイデアを得られてとてもよい機会になりました(20代/起業家)
「会社の中でどれだけネットサーフィンしても実際に行動している人の熱意や真剣さは生の声からしか得られないと感じました。自分の視野の狭さに気付かされる2日間となりました。思っているだけでは変わらない、行動あるのみと改めて感じたので、今日から少しずつでも行動していこうと思います。」(30代/会社員)
「エネルギーをたくさん使い、多くの仲間ができた時間となりました。」(40代/会社員)
「久しぶりに会えた人がたくさんいてありがたいです!そして、新しい動きもたくさん出てきそうで、皆さんに改めて感謝です!」(40代/学校・教育・学習支援業)
「年齢や職業に関係なくみんながわくわく参加していたことが最高でした!」(20代/NPO職員)
「研究開発は現場と遠いことが悩みですが、ここに来ると地続きだと実感できます。とにかくやる気が出る!」(40代/自治体・行政)
「今回現地でお会いした方と新たな事象が生まれそうでワクワクします。」(40代/会社員)

<学生の皆様より>
「色んな方の熱意を直に浴びることができて、とても刺激的な1日になりました。」(20代/学生)
「知っていそうで知らない世界を覗き、繋がることができました!歩み寄っていけるよう、勉強と研究を頑張ろうと思います。能登にも行きます!」(20代/学生)
「自分の何倍も生きた人生の先輩だからこそ、言葉の重みが違いとても心に刺さることが多かったです。日本は年功序列の考えが強く、年上の意見が絶対という考えがありますが、Beyondカンファレンスの参加者の多くはむしろ年下の人の意見に興味がある人が多く。年齢関係なく自分の意見を発言する大切さに気づけました。」(10代/学生)
「中学生から主婦まで幅広い年代の方々と関わることで、自分では到底思いつけないような意見を聞け刺激になりました。」
(10代/学生)
「普段は同じ目的、目標をもった同じ団体の学生と意見を交わし合うので、どうしても自分と似たような考え方になってしまったり、考えられることに限界があるのですが、今回起業家の方や民間企業で働いている方と話して、全く異なる視点の意見をきくことができて、とても有益な時間でした。ありがとうございました!」(20代/学生)

5.今後の展開

第4回目のBeyondカンファレンスも企画していきます。来年度以降の取り組みにご関心のある方はぜひご連絡ください。セッションの企画を持ち込みたい、実行委員会に参加したい、登壇したい、協賛・協働したいなど、様々な形でご参加の機会をご用意しております。

7.参考資料

・Beyondカンファレンス2024 Webサイト
第3回ビヨンドカンファレンス「BEYOND CONFERENCE 2024」 | in HANEDA INNOVATION CITY 社会課題解決に挑む個人と企業のための二日間 (andbeyondcompany.com)

・開催前プレスリリース
20以上の企業・団体が登壇する2日間(5/31-6/1 金土) 。基調セッションには早大・入山章栄教授と英治出版・原田英治代表。第3回Beyondカンファレンス2024 羽田イノベーションシティで開催 | NPO法人ETIC.のプレスリリース (prtimes.jp)

・Beyondカンファレンス関係者の取材
都市と地方がつながれば、日本はもっとおもしろくなる。JAL社内ベンチャーが仕掛ける関係人口創出。能登半島地震支援で意義が深まる企業の枠を超えた挑戦 | DRIVE – ツクルゼ、ミライ!行動系ウェブマガジン

森林の維持は地域コミュニティの維持?ヤマハ発動機の白石章二さんと考える、地域の持続性を高めるために必要なイノベーション | DRIVE – ツクルゼ、ミライ!行動系ウェブマガジン

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