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and Beyond Company

REPORT
2024.09.02

aBCが変わります。動き出した構想『aBC PLAN』の裏側に潜入!

2024年5月。727名が参加した『Beyondカンファレンス2024』の全体セッションにて、一枚のスライドが投影されました。

「and Beyond カンパニーが変わります」

2018年8月の設立から6年。多くの企業や個人を巻き込みながら少しずつ成長してきたaBCは、いま重要なターニングポイントにあります。

これまでの成果を活かしながらも、枠組みを根本から見直して、aBCの次なるステップへと進もうとしているのです。

そのプロジェクトこそ『aBC PLAN』です。

この記事では、aBC PLANの構想内容、動き出したばかりのプロジェクトの現在地や今後のビジョンについて解説します。

今後公開される情報だけでなく、現在進行形で進んでいる会議の内部資料も特別公開。既にaBCに関わっている方、これから関わりたいと考えている方は必見の内容です。
 
▼目次
1. そもそもaBCとは
2. aBC発足のきっかけ
3. aBCの活動と成果
4. 新たな枠組み『aBC PLAN』
5. 『aBC PLAN』の運営体制
6. 『aBC PLAN』の現在地
7. 『aBC PLAN』運営メンバーの声
8. 未来のaBCを、一緒につくりませんか?

 

1. そもそもaBCとは

 
and Beyondカンパニー(aBC)は、2018年に発足した、立場や組織の垣根を超えて繋がり、イノベーションを起こすバーチャルカンパニーです。

名前に“カンパニー”とある通り、ミッションの実現のために活動する仲間であり仮想の“会社”です。そのミッションとは「意志ある挑戦があふれる社会をつくる」こと。使命達成のために各業界を率いる企業16社がaBCに参画しています。

実験を繰り返しながら、予定調和ではないイノベーションを目指して活動を続けています。

▼aBCパートナー企業(2024年8月現在)
セイノーホールディングス株式会社、ロート製薬株式会社、マネックスグループ株式会社、株式会社 竹中工務店、江崎グリコ株式会社、アビームコンサルティング株式会社、株式会社フェリシモ、株式会社YUIDEA、日本郵政株式会社、株式会社日立製作所、東京海上日動火災保険株式会社、日本航空株式会社、株式会社ミズ、ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社、エレコム株式会社、NPO法人ETIC.(順不同、敬称略)

▲aBCパートナー企業(2024年8月現在)

 
 

2. aBC発足のきっかけ

 
2018年、NPO法人ETIC.が主催した「Social Impact for 2020 and beyond 公開戦略会議」にて、ロート製薬の山田会長、セイノーホールディングスの田口社長をはじめとする経営者の方々が登壇され、これからの時代の人材育成について議論を行いました。

テーマは「新卒一括採用のオルタナティブ」。既存の人材採用の仕組みでは、若者の挑戦が多く生まれていきません。これからの時代には、若者と企業の「新しい共創の仕組み」が必要ではないかと問題提起がありました。

「若者の挑戦を応援するために、組織を越えた“会社”をつくりませんか?」

この思いつきのようなアイデアが、aBCのはじまりです。何が起きるか想像もできない中で動き出してみる。その挑戦の精神こそが、aBCを支える根幹の価値観となっています。

 

3. aBCの活動と成果

 
同じ志を持つ企業が続々と参画し、数々のプロジェクトを立ち上げ実践していきました。

▲これまでの取り組み一覧

 
50回以上実施しているプロジェクト「Beyondミーティング」は、aBCの取り組みを体現する「応援の場」です。ピッチ&ブレスト作戦会議を通じて、価値創造に挑戦する人(アジェンダオーナー)を全力で応援。これまで272名のアジェンダオーナー、2,508名の応援者がこの場に参加し、数えきれないほどの共創を生み出しました。

都市と地方をかきまぜて日本を覚醒させるコンソーシアム構想「Japan Vitalization Platform(JVP)」も、aBCに参画する日本航空株式会社が中心となって推進しているプロジェクトです。人口過疎で衰退する地方と、人口過密で疲弊する都市の双方の課題解決を目指して、年々活動の規模を拡大しています。

予定調和ではなく、アイデアが続々と生まれて挑戦の輪が広がっていくaBC。「共創」と「応援」が、いかに挑戦を加速させるかを強く実感した6年間でした。

 

4. 新たな枠組み『aBC PLAN』

 
しかし、aBCの課題は「規模感」にあります。

6年間の活動で確かな手応えはあるものの、「意志ある挑戦があふれる社会」をつくるには、桁を変えて、挑戦を増やしていく必要があると考えます。

そのためには挑戦者であるアジェンダオーナーを増やすだけでは足りません。アジェンダの“関係人口”を増やすことが桁を変える上で鍵となります。

※関係人口とは:
地方創生で注目される概念。「移住した『定住人口」でもなく、観光に来た『交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと(出典:総務省)」。

つまり、「挑戦に参画する人」「挑戦を応援する人」「挑戦に共感する人」といった、多様な関わり方で多くのパートナーが参画できる枠組みを構築する必要があります。

それこそが新しいaBCの形、つまり『aBC PLAN』です。

▲多様なレイヤーの会員が、アジェンダオーナーの挑戦を支える枠組みへ

 
 

5. 『aBC PLAN』の運営体制

 
Beyondカンファレンスでの発表をきっかけに動き出した『aBC PLAN』。プロジェクトはメンバーを3つのチームに分け、アクションを具体化するところから始まりました。

以下は現在の運営体制を示す内部資料です。

▲『aBC PLAN』体制図(仮)※個人名は非表示にしています

 

企業の枠を越えて、得意分野に応じたチーム編成を行なっています。なお各チームの主な役割は、以下のように設定されています。

【チーム1】PM・制度設計
新会員制度の設計と、プロジェクト全体の進捗管理を担当する

【チーム2】プロジェクトの企画運用
会員エントリーの仕組みづくりなど、具体的な運用プロセスを設計する

【チーム3】情報発信・会員拡大
会員拡大のための資料作成、Web・SNS等での情報発信を担当する

チームごとに会議を行い、進捗を全体会議で共有しながら議論を進めているのが現状です。

▲全体会議(パートナー定例ミーティング)の様子

 
 

6. 『aBC PLAN』の現在地

 
現在は『aBC PLAN』一般公開に向けて会議での議論を重ねている段階です。基本的にはオンラインで会議を行いますが、2024年8月7日(水)には、1日で議論を前に進める「aBC PLAN ロングミーティング」をリアルで開催しました。

▲8月7日開催、aBC PLANロングミーティングの様子

 
会場は、aBCパートナー企業のENEOSリニューアブル・エナジー株式会社、株式会社YUIDEAのオフィスです。対面で集中的にディスカッションを行うことで、本質的な価値を掘り下げるとともに今後のアクションがより明確化しました。

ここからはaBC PLANの現在地をとして、各チームごとの進捗を一部公開します。

【チーム1】PM・制度設計

新会員制度の設計を担当するチームでは、aBCの会員を以下の3種類に分けることを検討しています。

既存の「企業会員(C会員)」に加えて、無料の「Social会員(S会員)」「個人会員」という参加枠組みを新たに設計したところが変革のポイントです。

▲aBC 新会員制度案(仮)

 
これまでの進捗としては、各会員の「登録方法/リーチ方法」「aBCへの貢献方法」「アセット」「得られる価値」「費用」を整理し、会員区分を明確化しました。

今後は具体的なケースを想定しながら、各会員の参画メニューを精査していきます。また『aBC PLAN』プロジェクトとしての目標設定(KGI、KPI)を進めます。

【チーム2】プロジェクトの企画運用

具体的な運用方法を検討するチームでは以下のフローチャートを作成中です。

要約すると、以下のサイクルでアジェンダの関係人口を増やすことを目指しています。

①aBCPLAN参加希望者がWeb上でエントリー
②aBCのオンラインコミュニティに招待され、ご自身のアジェンダ等を投稿
③コミュニティ内で「共感」「応援」「参画」メンバーを募集
④共創者が集まったら「共創ミーティング」一定期間開催。プロジェクト化を進める
⑤プロジェクトが組成されたら、進捗や成果を内外に発信し、共創の輪を拡げていく

今後は「対象者」「規約やルール」「プラットフォーム」など、あらゆる項目を実装に向けて検討・決定していく必要があります。ローンチに向けては当チームの役割が非常に大きく、今後は他チームのメンバーも加わりながら企画・運用を進めていきます。

【チーム3】情報発信・会員拡大

会員拡大を目指すチームでは、aBC会員の対象者の具体化から始めています。

①アジェンダがあり、具体的に共創相手などを探している
②共創したいけど、明確なアジェンダがない
③既に共創しており、共創を発展させたい

など、パターン別にニーズや提供できる価値を検討しています。

▲対象者の例:全国に広がる地域プロデューサー

 
今後は、これまでaBCの機会に参画いただいた方々のヒアリングや、「桁を変えていくためのチャレンジ」として、新たなコミュニティへのアプローチの可能性を探ります。

 

『aBC PLAN』運営メンバーの声

 
『aBC PLAN』の運営メンバーである株式会社YUIDEAの綿地雅彦さんに、お話を聞かせていただきました。

▲(写真の一番右)株式会社YUIDEA・綿地雅彦さん

 
ーaBC PLANを進めていて、難しいこと・悩んでいることはありますか?
悩んでいることは特にありません。難しいことでしたら、ほとんどすべてが難しいことではないかと思います(笑)周囲の人への説明が少し難しい、、というのは具体的な例として1つ挙げられるかもしれません。

ーaBC PLANを進めていて、面白いこと・やりがいを感じることは?
aBC PLANをDAO(Decentralized Autonomous Organization、分散型自立組織)にしようという話があります。先日もDAOの勉強会が開催されたのですが、これまで知らなかった世界や人にaBC PLANを通じて出会えることは、私にとっては面白いことの1つです。

ー読者の方に、一言メッセージをお願いします。
ここまで読んでいただきありがとうございます。最後まで読んでくださったあなたは、すでにaBCの仲間かもしれません。少しでも興味をもっていただいた方は、aBCの世界観にぜひ一度触れてみてください。BeyondミーティングBeyondersBeyondカンファレンスなどいくつかの機会があります。共創の輪が広がり、どこかでお会いできることを楽しみにしております。

 

未来のaBCを、一緒につくりませんか?

 
一つの思いつきからスタートしたaBCは、6年の月日を経て、ここまで大きな“会社”となりました。そして今、まさに桁を変えて規模を拡大しようとしています。この予測不能な挑戦には、多くの仲間の力が必要です。

意志ある挑戦があふれる社会をつくる。同じ志を持つ皆様の参画を、aBCはいつでもお待ちしております。

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