
【INDEX】
1. 序章:サステナビリティ経営の「後半戦」へ。Beyondカンファレンスへの助走
2. 講義: 12のステップ後半・社会貢献から評価・改善まで
・Step 7:社会貢献活動(戦略的なフィランソロピーと6W3H)
・Step 8:社内からの情報収集(プラットフォームの活用)
・Step 9:内部評価(ギャップ分析と課題の認識)
・Step 10:社外への情報発信(インパクトの可視化と広告)
・Step 11:外部評価・改善(アドバイザリーボードとの対話)
3. 次なる舞台へ:虎ノ門ヒルズで起こる「共創のうねり」に向けて
サステナビリティ経営の「後半戦」へ。Beyondカンファレンスへの助走
2026年2月16日、虎ノ門ヒルズに直結する共創拠点「Glass Rock」にて、全2回講座「なぜ今、企業は社会課題に向き合うのか ― 自社の課題と実践知を集めて描く次の戦略ー」の第2回目が開催されました。
虎ノ門ヒルズ駅直結の場所にある共創拠点「グラスロック」
本企画は、2026年5月15日(金)16日(土)に開催される「Beyondカンファレンス2026」の公式カウントダウンイベントとして、現場で孤軍奮闘する担当者が「実践知」を学び、組織を動かすための共通言語を獲得することを目指しています。
前回(第1回)は、サステナビリティ経営を推進する「12のステップモデル」の全体像と、前半戦にあたる「情報収集」「事業計画」「社内浸透」「CSV(事業共創)」の要を学びました。
>>第1回についてはこちらからご覧いただけます
第2回目となる今回は、その後半戦。「社会貢献活動(フィランソロピー)」「社内からの情報収集」「社外への情報発信」「内部評価(ギャップ分析と課題の認識) 」「外部評価・改善」の5つのステップに焦点を当て、aBCフェロー・金田晃一さん(株式会社NTTデータグループ サステナビリティ経営推進本部 シニア・スペシャリスト)が実践的な知見を語りました。

本イベントで参加者を前に登壇するaBCフェロー・金田 晃一さん
12のステップ後半・社会貢献から評価・改善まで
Step 7:社会貢献活動(戦略的なフィランソロピーと6W3H)
社会貢献活動は、単なる「良いこと」から「ビジネスモデルの一部」へと進化しています。
金田さんは、将来の社会課題解決型ビジネス(CSV)を創出するための初期段階として、社会貢献活動(フィランソロピー)が位置づけられると解説。
戦略的なプログラムを作るためのフレームワークとして提示されたのが「6W3H(Why, Who, What, How much, How long, When, Where, With whom, How)」の考え方です。
とりわけ「Why(なぜ行うか)」に着目して自社が期待する価値を定義する意義や、社員の自発的な熱意(例えば、ERG:Employees Resource Group)をカルチャー変革につなげる先進事例が紹介されました。



当日の資料抜粋
Step 8:社内からの情報収集(プラットフォームの活用)
活動を戦略的に広げるためには、社員がどれだけ寄付やボランティアを行ったかを正確に把握・管理する必要があります。 ここで重要になるのが、情報収集プラットフォーム(ソフトウェア)の導入。金田さんは、Excel等の手作業による集計から脱却し、外部の専門システムを活用することで、社員の活動を集約・分析し、次の目標設定や経営への報告に繋げられると、従業員主導の社会活動をより強力に後押しすることができると考えています。
Step 9:内部評価(ギャップ分析と課題の認識)
社内から情報収集した活動実績などのデータをもとに、事業計画策定(第1回目のStep 2で説明)で立てた計画通りに活動できているかを内部で評価。計画とのギャップを分析し、「できていること・できていないこと」を社内で正しく認識することが、次の「社外への情報発信」を適切に行うための重要な準備プロセスとなります。
いわゆる「サステナビリティ経営推進委員会」のあり方を含むサステナビリティ・ガバナンスについてもStep9の議論ポイントだという指摘がありました。
Step 10:社外への情報発信(インパクトの可視化とサステナ広告)
実践した活動は、適切に社外へ発信しなければ波及効果を生みません。近年注目を集める「サステナビリティ広告」について、金田さんが選考委員長を務める「広告電通賞 SDGs特別賞」の事例が紹介され、見えにくい社会課題や自社の姿勢をクリエイティブの力で可視化し、生活者にアクションを促すコミュニケーションの可能性が提示されました。
当日の資料抜粋
Step 11:外部評価・改善(アドバイザリーボードとの対話)
情報発信によって得られるステークホルダーからの厳しい意見を受け止める仕組みとして、社外有識者からなる「アドバイザリーボード」の設置が有効だと金田さんは強調しました。専門家との対話を通じて事業戦略や重要課題を常に検証・改善していくプロセスこそが、グローバル企業の信頼を担保していきます。
虎ノ門ヒルズで開催される「Beyondカンファレンス2026」の共創のうねりに向けて
グループに分かれたディスカッションの様子
講義の後は、参加者が自社の課題(社会貢献、社内情報収集、外部発信など)ごとにグループへ分かれ、企業の垣根を越えた熱量の高いディスカッションと全体発表を開催。
全2回を通じた本カウントダウン企画には、多様なセクターから延べ86名(31社)からの申し込みがあり、社会課題解決に対する企業の実務者たちの関心の高さが伺えました。
また、終了後のアンケートでは、講義内容にとどまらず、実務担当者同士がリアルな悩みを共有できる場としての価値を評価する声が以下のように多く寄せられています。
>「他の参加者が抱える課題感を聞けたことが、大きな学びになりました」
>「他社でも同じ状況で悩んでいると分かり、目先の数字だけでなくアウトカムを定量化する難しさなどを共有できました」
>「実務に取り組む中でのリアルな考えを聞くことができ、横断的な対話の価値を実感する機会でした」

「なぜ今、企業は社会課題に向き合うのか」。 全2回にわたる本講座を通じて、参加者たちはその「WHY」を自社のパーパスと照らし合わせ、そして「HOW(どう進めるか)」という具体的な12のステップ(武器)を手に入れました。
複雑に絡み合う社会課題は、もはや一人の情熱や一社のリソースだけでは太刀打ちできません。しかし、個人の意志が組織という「エンジン」を得たとき、それは社会を動かす確かな推進力に変わります。
本イベントで育まれた「実践知」と、同じ悩みや課題感をもつ参加者同士の連帯は、ここで終わりではありません。 次なる舞台は、2026年5月15日・16日、虎ノ門ヒルズフォーラム。 「個の意志に、組織の動力を。」を掲げる「Beyondカンファレンス2026」にて、これらの意志と実践が混ざり合い、社会を変える大きな共創のうねりになることでしょう。
その歴史的な2日間に、ぜひあなたも参加しませんか。

当日の集合写真
(文:aBC事務局/芳賀 千尋)
▼関連リンク
第1回(前半)
【開催レポート】Beyondカンファレンス2026 カウントダウン サステナビリティ経営の「実践知」を学ぶ。https://andbeyondcompany.com/news/846/
